チャットボットの説明と導入メリットを解説
最終更新日:2020年12月12日
WEBサイトを開くと、画面下に出てくる「チャットでお問い合わせください」がチャットボットです。チャット機能を使って自動で会話を行うプログラムですが、多くの企業がチャットボットを導入し、コスト削減や顧客満足度を向上させています。
チャットボットについて知りたい、導入を検討している企業へ、チャットボットについての説明と導入メリットを解説します。
チャットボットとは
チャットボットとは、入力したテキストや音声に対して、リアルタイムで自動回答するチャットプログラムの総称を示しています。「対話(chat)」と「ロボット(bot)」を組み合わせた造語であり、近年はAI(人工知能)の発展により会話のバリエーションが増え、マーケティングツールとして注目を集めています。
チャットボットには大きく分けて「ルールベース型」と「AI型(機械学習型)」の二種類があります。
ルールベース型チャットボット
ルールベース型は、あらかじめ作成されている流れに沿って自動回答する仕組みになっています。定型でのやりとりに優れているため、質問が想定される問い合わせの対応に適しています。
AI型チャットボット
AI型(機械学習型)は、事前に想定される質問を大量にAIに読み込ませておき、繰り返される質疑応答のデータを蓄積・解析し、さらに回答へ繋げていくという高度な機能を持っています。
顧客がチャットボットを使うメリットとは
24時間365日顧客対応が可能
365日フル稼働でユーザー対応にあるため、対応できない営業時間外の問い合わせにも迅速に回答します。業務の効率化だけではなく、待ち時間なくレスポンスを返せるため、顧客満足度向上にも繋がります。
電話応対を自動対応へ
電話対応の場合、回線が混み合っていると顧客は繋がるまで待たなければなりません。長時間待たされているうちに諦めてしまうこともあります。電話対応は企業側の都合に顧客が合わせなければならない状態となり、不満が高まります。チャットボットなら、顧客の都合よい時間にいつでも質問することができます。
レスポンスが早い応答
商品やサービスについて知りたいことがあるのに、電話対応で繋がるまで待たされる、またWebサイトに掲載されている情報が多すぎて答えまでたどり着けない、といった状況は顧客にとってストレスになります。
あらかじめ質問を予測し、大量の情報をインプットされているチャットボットなら、回答まで待たされることはありません。
コミュニケーションが増える
商品やサービスに興味はあるけれど、メールや電話で質問するのが面倒・億劫だと感じているユーザーも少なくありません。また、少しの質問に対して、氏名やメールアドレスなどの個人情報を渡したくないというユーザーもいます。
チャットボットであれば、個人情報の入力がなく、気になった時にすぐ質問できるうえ、回答も瞬時に返ってきます。「質問する」というハードルが下がることで、ユーザーと企業とのコミュニケーションが増えるメリットがあります。
企業のチャットボット導入活用メリットとは
コールセンター等の人的コスト削減
チャットボットが「想定される質問に回答する」役割を担うことで、人が対応する案件を極力削減することができます。また、従業員はユーザーに一対一でしか応対できませんが、チャットボットなら同時に多数のユーザーの質問に答えることが可能です。
商品やサービスによっては見積もり対応もチャットボットで行えるため、従業員は一対一のコミュニケーションを必要とする専門業務へより集中することができます。
社内チャットボットで管理部門への問い合わせを自動化
社員からの問い合わせ対応として、社内チャットボットは多くの企業で導入されています。 申請などに大量のマニュアルがあり、社員数が多い企業では、手続きや入力の問い合わせ対応だけでバックオフィス部門が多忙になります。
社内チャットボットであらかじめマニュアルや入力ルートを登録しておけば、バックオフィス部門は異なる社員から何度も同じ質問を繰り返される、質問で業務がとまってしまうといったことがなくなります。
質問する社員も返答を待つことなくスムーズに回答を得ることができるので、処理に時間がかかりません。互いに本来の業務にあたる時間が増えることで、生産性の向上にも繋がります。
売上アップに貢献する
「人と対話することに躊躇する」というお客様へチャットボットが導入されていれば、質問へのハードルが下がります。気軽に質問できることで企業との接点・コミュニケーションが増え、売上アップが期待できます。
知っておくべきチャットボットのデメリットとは
チャットボット導入には準備や時間が必要
チャットボットの導入によって人件費の削減、作業の効率化が期待できますが、運用までに時間がかかることを念頭に入れて開始時期を検討する必要があります。特に自然言語処理を行うAI型の場合は、運用前の膨大なデータインプットに時間、手間、コストがかかります。
ルールベース型はAI型よりも導入・運用できるまでの時間は短くなります。どちらも精度を上げるためには事前の準備期間が重要です。また、運用開始後も不具合をおこさないように細かなメンテナンスが必要です。
すべての質問に対応できるわけではない
AI型のチャットボットであっても、想定外の質問に対して適切な回答はできません。 回答としてあらかじめ用意されている情報から回答するため、場合によってはユーザーの意図に合わない回答をしてしまう可能性もあります。
多くの質問に答えることができるチャットボットを設置するためには、事前の会話シナリオの構築に時間をかけなくてはいけません。 すべてを自動化にはできないので、複雑な質問や個別対応を必要とする場合には、別途コールセンターにて人間が対応する分岐設定が必要です。
複数の質問の回答が難しい
チャットボットは、複数の質問に一度に対応することができません。ユーザーが解決した質問を踏まえて次の質問をしても、チャットボットはやりとりを続けられません。二度手間がユーザーの不満とならないように、情報を探しやすいサイト構築やサポート体制を考えておく必要があります。
チャットボットはデジタル店員になる
チャットボットの導入は顧客との接点の増加に見込めます。案内がない情報過多のサイトでは、ユーザーが必要な情報を見つけるまでに余計な動作・閲覧をさせます。情報を見つけられないまま、サイト離脱や不満を募らせるケースになりかねません。
チャットボットがあれば気軽に質問することができ、ユーザーは必要とする情報を得られやすくなります。また、チャットボットとの対話からさらに詳しい説明も受けられ、単価アップにつながる可能性もあります。
特に商品を実際に触ることができないECサイトにとって、ユーザーをニーズ通りに誘導してくれるチャットボットの自動対応はデジタル店員のような役割を果たします。
チャットボットは顧客満足度向上・職場改善の大きなメリットがあります
チャットボットの導入は企業と顧客の両方に大きなメリットがあります。 コールセンターや人事、経理部など「毎日、同じ質問が大量に来る」といった対応をチャットボットで自動返答できれば、業務効率化が図れます。
チャットボットによる業務改善は、オペレーターや担当者の勤務時間に余裕が生まれるため、メンタルヘルス向上にもつながります。チャットボットは業務効率化、顧客満足度向上の手助けとなる、メリットの多いツールです。
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