SDGsの目標を達成するために個人で取り組めること

最終更新日:2020年11月23日

まずは「SDGs」とは何を意味するかおさらいしましょう。 「SDGs」とは、2015年9月の国連サミットの全会一致で採択された「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」の略です。2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標で、17のゴール・169のターゲットから構成されており、地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。

日本でも積極的に取り組んでおり、2016年に本部長を総理、副本部長を官房長官・外務大臣、構成員を全閣僚とする「SDGs推進本部」を設置しています。また、日本政府が具体的に取り組む重点事項を盛り込んだ「SDGsアクションプラン2021」では、次の重点事項が発表されました。

I.感染症対策と次なる危機への備え Ⅱ.よりよい復興に向けたビジネスとイノベーションを通じた成長戦略 Ⅲ.SDGsを原動力とした地方創生、経済と環境の好循環の創出 Ⅳ.一人ひとりの可能性の発揮と絆の強化を通じた行動の加速

地球上の「誰一人取り残さない」ために、私たちが個人でできる取り組みとはなんでしょうか。

SDGs(持続可能な開発目標)のために個人でできる取り組み

2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標「SDGs」は17のゴール・169のターゲットから構成されていますが、個人でできる取り組みをご紹介します。 世界を変えるために個人でできることはたくさんありますが、今回は、国連広報センターのガイド「持続可能な社会のためにナマケモノにもできるアクション・ガイド」から参考にします。

参考:国際連合広報センター 持続可能な社会のためにナマケモノにもできるアクション・ガイド https://www.unic.or.jp/files/sdgs_201901.pdf

レベル1:ソファに寝たままできること

  • ・電気を節約しましょう。電気機器を電源タップに差し込んで、使っていないときは完全に電源を切りましょう。パソコンも同様です。
  • ・請求書が来たら、銀行窓口ではなくオンラインか窓口で支払う。紙を使わなければ、森林を破壊しなくて済みます。
  • ・印刷はできるだけしないことです。ノートにメモをすることやデジタルふせんを使って紙を節約しましょう。
  • ・照明を消しましょう。テレビやコンピューターの画面が意外と明るい。必要のない時にはそれ以外の照明を消しましょう。

レベル2:家にいてもできること

  • ・ドライヤーや乾燥機を使わずに、髪の毛や衣服を自然乾燥させましょう。
  • ・短時間のシャワーを利用しましょう。バスタブ入浴は5~10分のシャワーに比べて水が何十リットルも余計に必要になります。
  • ・肉や魚を控えめに。肉の生産には、植物よりも多くの資源が使われています。
  • ・生鮮品や残り物、食べきれない時は早目に冷凍。翌日までにたべられそうにないテイクアウトやデリバリーも同様です。食べ物もお金も無駄にしなくて済みます。
  • ・堆肥を作りましょう。生ゴミを堆肥化すれば、気候への影響を減らすだけでなく、栄養物の再利用にもつながります。

レベル3:家の外でできること

  • ・地元で買い物をしましょう。地域の企業を応援すれば雇用が守られます。長距離トラックの運転も必要なくなります。
  • ・「訳あり品」を買いましょう。大きさや形、色が規格に合わないという理由だけで捨てられてしまうような野菜や果物がたくさんあります。
  • ・詰め替え可能なボトルやコーヒーカップを使いましょう。無駄がなくなり、コーヒーショップで値引きしてもらえることもあります。
  • ・買い物にはマイバッグを。レジ袋は断って、いつもマイバッグを持ち歩くようにしましょう。
  • ・ビンテージものを買いましょう。新品がいつも最高とは限りません。中古品から掘り出し物を見つけてはいかがでしょうか。

レベル4:職場でできること

  • ・若者の相談相手になりましょう。それは誰かをよりよい未来へと導くための思いやりある刺激的でパワフルな方法です。
  • ・女性は男性と同じ仕事をしても賃金が10%~30%低く、賃金格差はあらゆる場所で残っています。同一労働、同一賃金を支持する声を上げましょう。
  • ・社内の冷暖房装置は省エネ型になります。
  • ・通勤は自転車、徒歩または公共交通機関で。マイカーでの移動は人数が集まった時だけにしましょう。
  • ・日々の行動を見つめ直し変えてみましょう。職場でリサイクルはできていますか。生態系に害を及ぼすようなやり方をしている業者から調達をしていませんか。

こうやって見てみると、SDGsは決してどこか遠い世界のものではなく、私達の日常生活に密着していることがわかります。ぜひ皆さんも個人レベルから取り組んでみませんか。

SDGs目標達成への活動~沖縄県の取り組み

SDGsの目標の達成に向け、沖縄県はどう取り組んでいるでしょうか? 沖縄県は全庁的なSDGsの推進に向け、2019年11月29日「SDGs推進本部」を設置しました。「沖縄県SDGs推進方針(改定方針/2021年2月)」によると、「沖縄県の『沖縄21世紀ビジョン』と SDGs の基本理念等は重なる部分が多いことから、『沖縄21世紀ビジョン』の将来像の実現に向け、全県的なSDGsの推進にあたって、基本的な考え方や方向性等を『沖縄県SDGs推進方針』として定めました」とあります。

引用:沖縄県 SDGs 推進方針 https://www.pref.okinawa.jp/site/kikaku/chosei/chosei/sdgs/documents/suisinhousinr3kaitei.pdf

同ビジョンの実現に向けては、「県民との協働」、「企業との協働」、「市町村との協働」、「ユイマールの新たな仕組みづくり」の4つを位置づけています。全ての県民が課題と目標を共有しながら取組を進めることが重要です。またパートナーシップ に関する位置づけがされています。SDGsに関わる「沖縄21世紀ビジョンの将来像」は以下のとおりです。

1.沖縄らしい自然と歴史、伝統、文化を大切にする島

  • ・自然環境の保全と再生
  • ・世界に誇れる環境モデル地域の形成
  • ・独特の歴史、伝統、文化の復興と創造
  • ・沖縄らしい風景・景観とまちづくり

2.心豊かで、安全・安心に暮らせる島

  • ・健康・長寿の復活
  • ・安全・安心な暮らしの実現(子育て、福祉、医療、災害対応、治安等)
  • ・個性豊かな地域社会づくり

3.希望と活力にあふれる豊かな島

  • ・21 世紀の「万国津梁」の実現(アジア太平洋諸国とともに成長)
  • ・地域に根ざした産業の振興
  • ・沖縄を牽引する新しい産業の育成
  • ・雇用の創出と人材の確保
  • ・離島力の発揮
  • ・基地返還跡地の活用
  • ・資金の確保

4.世界に開かれた交流と共生の島

  • ・外交における沖縄の役割発揮
  • ・国際交流と共生のネットワークづくり
  • ・科学の振興と世界への協力・貢献
  • ・平和の発信の世界平和への貢献

5.多様な能力を発揮し、未来を拓く島

  • ・人間形成を重視する教育
  • ・個性を育む教育
  • ・沖縄の活力を生む人材の育成

沖縄県におけるSDGs推進の基本理念は「平和を求めて時代を切り拓き、世界と交流し、ともに支え合い誰一人取り残さない、持続可能な『美ら島』おきなわの実現」です。 残すべき、あるいは残したい「沖縄らしさ」と、変えていくべき「沖縄らしさ」の2つを含んでおり、継承と変革への沖縄の挑戦を示しているのが特徴です。

SDGs目標達成するための個人の取り組み~沖縄県の場合

沖縄県の「SDGsに係る沖縄県民認知度報告書(2020年8月調査)」によると、県民が答えた「『誰一人取り残さない』社会にむけて、今現在、日常生活で実践している事柄」は以下の通りです。

  • ・ごみのポイ捨てをしない(93.9%)
  • ・エコバッグの持参(海洋プラスティックゴミの削減)(82.0%)
  • ・電気をつけっぱなしにしない(78.5%)
  • ・シャワー、食器洗い、顔や手を洗う時など、水をこまめに止める(65.6%)
  • ・人間ドックなど定期的な健康診断(57.4%)
  • ・リサイクルへの取組や実践をおこなっている(46.7%)
  • ・パワーハラスメントやドメスティックバイオレンス(DV)などに気をつける(42.3%)
  • ・安全に暮らせる地域のため自治会に入っている(23.9%)
  • ・模合などで連帯し、新しい活動を行っている(18.6%)
  • ・平和を次世代につなげていくための体験などの継承(11.3%)
  • ・悩みを抱えている職場での相談や紹介先を教える(10.3%)
  • ・フェアトレード商品や認証のある食品を購入(9.2%)
  • ・通勤時など公共交通機関の利用を心がけている(8.4%)
  • ・読み終わった本等の学校やNPO団体などへの寄付(7.1%)
  • ・子ども食堂や孤食になっている子ども達の支援(6.8%)
  • ・新しいテクノロジーなどのノウハウを教えたり発信する(4.4%)
  • ・SNSで嫌がらせを見つけたら、行政等の機関に通報する(3.4%)
引用:沖縄県 日常生活におけるSDGsに関連した実践 https://www.pref.okinawa.jp/site/kikaku/chosei/kikaku/documents/nintidotyosahokokusyo2.pdf

SDGsの目標達成するために個人でやるべきこと

同報告書において「SDGs」の言葉についての認知度が「いいえ(聞いたことがない)」(65.5%)の割合が最も高いことから、今後さらなる認知度アップへの改善が求められます。 SDGsが目標とする達成年度は2030年です。今日あなたが取り組んだことは何でしょうか。明日あなたが出来ることはありますか。1人の力が世界を動かしていきます。日常生活の小さなことから始めていきませんか。




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