企業が取り組むSDGs17の目標とは

最終更新日:2020年11月22日

SDGsとは、持続可能な開発(Sustainable Development Goals)の略で、「誰一人取り残さない」をテーマに持続可能でよりよい社会の実現を目指す世界共通の目標です。 2015年の国連サミットにおいて全ての加盟国が合意した「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の中で掲げられ、2030 年を達成年限とし、17のゴールと169のターゲットから構成されています。ここでは、SDGsの17の目標に向けての企業の取り組みについて説明します。

参考:外務省 持続可能な開発目標(SDGs)と日本の取組 https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/pdf/SDGs_pamphlet.pdf

企業がSDGsを取り組む理由とは

前述のように、SDGsには17 のゴールと169のターゲットで構成されていますが、SDGs は、全世界が合意した 2030 年の未来像です。この未来像と現在のギャップを埋めるために、イノベーションが必要となっています。SDGs の169 のターゲットは、今後、変化が起きる領域であり、ビジネスにおいても新たな需要があると捉えられています。

SDGs によって不足していたものが⾒えるようになり、世界には巨⼤な潜在的マーケットがあることが⽰されました。今、世界中の各国政府、NGO、NPO、研究機関などとともに、企業もSDGs の達成に向けて動き始めています。SDGsはビジネスのあり⽅にも⼤きな影響を与えています。

SDGs によってもたらされる市場機会の価値は年間12兆ドルで、2030 年までに世界で創出される雇用は約3億8000万人と言われています。SDGsの普及とともに、市場のニーズや取引先からのニーズとして、SDGsへの対応が求められるようになっています。

SDGs はすでにビジネスの世界での「共通⾔語」になりつつあり、投資の条件として、収益だけではなく、SDGsに取り組んでいるかどうか⾒られる時代になってきています。 企業の存続のためには投資が不可欠ですが、SDGsの達成のためには、今から2030 年までにシフトすべき方向を見据えなければなりません。

CO2排出量の少ないエネルギーの利用や社有林の活用、リサイクルの推進、節水、開発時の配慮、子育て支援・介護支援など、企業が普段から取り組んでいる⾏動すべてが SDGs とつながります。

SDGs はビジネスで取り組むべき課題をわかりやすくしていますが、将来に渡り自社が持続可能とするには、将来のニーズも満たすような事業展開が必要です。SDGsを掲げた企業経営によって持続可能な企業へ発展させていきましょう。

参考:環境省「持続可能な開発目標(SDGs)活用ガイド」 http://www.env.go.jp/policy/sdgs/index.html

SDGs の17の目標の対する企業の取り組み

ではSDGsの17の目標に対し、企業が取り組めることは何でしょうか。既存の自社の活動内容を棚卸して、SDGsと紐付けて説明できるか、まずはチェックしてみましょう。ここでは環境省作成の「すべての企業が持続的に発展するためにー持続可能な開発目標(SDGs)活用ガイド」(資料編〈第2版〉)の内容に沿って主なものを紹介していきます。ゴール1は対象が明記されていないため、ゴール2から紹介します。

引用:環境省 すべての企業が持続的に発展するために- 持続可能な開発目標(SDGsエスディージーズ)活用ガイド -41ページより http://www.env.go.jp/policy/sdgs/guides/SDGsguide-siryo_ver2.pdf

ゴール2:飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する

・原材料の生産や採掘が、現地の生物多様性に悪影響を与えるものではないか、先住民の権利は尊重されているか等の情報を得ている。

ゴール3:あらゆる年齢の全ての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する

  • ・化学物質―化学物質使用量の把握と削減に取り組んでいる。
  • ・大気汚染―大気汚染について、法令による基準より厳しい自主管理基準を設定し、その遵守に努めている。
  • ・騒音・振動・悪臭―騒音・振動・悪臭の防止(建築物の環境負荷低減性-敷地外環境)に取り組んでいる。
  • ・従業員の健康―従業員の1週間当たりの労働時間が法定労働時間の範囲内である又は適法な手続きによって法定労働時間の上限を延長している。
  • ・市民の健康―文化・スポーツ振興に係る寄付・寄贈・事業協力を行っている。
  • ・製品・サービス―環境問題や社会問題に取り組む製品・サービスを提供している。
  • ・建築物―室内環境(音・温熱・光など)やサービス性能(建築物の環境品質)に配慮している。

ゴール4:全ての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する

  • ・従業員教育―研修の受講や独立開業の支援など、従業員の能力を向上させるための人的投資を行っている。
  • ・消費者教育―消費者教育の充実に取り組んでいる。
  • ・学校教育―学校教育への協力、地域教育推進への協力、食育応援団への登録・実践活動を行っている。

ゴール5:ジェンダー平等を達成し、全ての女性及び女児の能力強化を行う

  • ・人事―人事考課において、法令に定める権利の行使を理由とした実質的な報復措置および性別・障害・疾病・国籍・学歴・宗教・支持政党などを理由とした差別を行っていない。
  • ・人権侵害防止―セクシャルハラスメント・パワーハラスメントなどの人権侵害を予防するための具体的な措置をとっている。
  • ・環境整備―従業員、またはその家族の妊娠・出産・育児・介護・看護、その他健康状態に配慮した労働環境を整備している。

ゴール6:全ての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する

  • ・水使用量―資源利用量(水使用量)の削減・効率化に取り組んでいる。
  • ・排水―排水処理システムの品質管理システムの構築を行っている。
  • ・再利用―資源(水)の再利用・再資源化に取り組んでいる。
  • ・雨水利用―雨水の貯留タンクや雨水利用施設の設置等により、雨水利用を行っている。

ゴール7:全ての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する

  • ・使用量―エネルギ―使用量(購入電力(新エネルギーを除く)、化石燃料)を把握・報告し、削減に取り組む。
  • ・効果的運用―工程間の仕掛かり削減、ラインの並列化や部分統合等により生産工程の待機時間を短縮している。
  • ・節電―事務室、工場等の照明は、昼休み、残業時等不必要な時は消灯している。
  • ・適正管理―電力不要時には、負荷遮断、変圧器の遮断を行っている。
  • ・省エネ―空気圧縮機、冷凍機、ボイラー等のエネルギー供給設備については、新規購入及び更新時には省エネルギー型機を導入している。
  • ・環境負荷―都市ガス、灯油等の環境負荷の少ない燃料を優先的に購入、使用している。
  • ・再生可能エネルギー―エネルギー使用量(新エネルギー)を把握し、利用を推進する。
  • ・緑化―敷地内、壁面、屋上等の緑化を行っている(大気浄化、都市気象の緩和にも資する)。

ゴール8:包括的かつ持続可能な経済成長及び全ての人々の完全かつ生産的な雇用と働 きがいのある人間らしい仕事(ディーセントワーク)を促進する

  • ・雇用条件―雇用形態に関わらず、全ての従業員と労働条件を明示した労働契約を書面で交わしている又は労働条件通知書を交付している。
  • ・雇用環境―過重労働を防止するための具体的な措置をとっている。
  • ・人事―人事考課において、法令に定める権利の行使を理由とした実質的な報復措置および性別・障害・疾病・国籍・学歴・宗教・支持政党などを理由とした差別を行っていない。
  • ・人権侵害防止―セクシャルハラスメント・パワーハラスメントなどの人権侵害を予防するための具体的な措置をとっている。
  • ・高齢者・障害者雇用―障害者の勤務に適した労働環境を整備し障害者を雇用している

ゴール9:強靭(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの促進を図る

  • ・製品・サービス―製品の小型化、軽量化等により、同一機能に対して資源使用量のミニマム化を指向している。
  • ・連携―産学官等連携(市内企業・大学等と連携した製品開発や研究への支援)を行っている。

ゴール10:各国内及び各国間の不平等を是正する

  • ・雇用―雇用形態に関わらず、全ての従業員と労働条件を明示した労働契約を書面で交わしている又は労働条件通知書を交付している。
  • ・人事―人事考課において、法令に定める権利の行使を理由とした実質的な報復措置および性別・障害・疾病・国籍・学歴・宗教・支持政党などを理由とした差別を行っていない。

ゴール11:包摂的で安全かつ強靭(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を再現する

  • ・廃棄物の削減―廃棄物排出量及び廃棄物最終処分量を把握し、削減に取り組む。
  • ・廃棄物の発生抑制―品質劣化等による不良在庫を減らすため、在庫数量の適正化等在庫管理を徹底している。
  • ・廃棄物の適正処理―廃棄物の最終処分先を定期的に、直接、確認している。
  • ・化学物質―有害性の化学物質の排出量の計測、推定等を行っている。
  • ・生産量―総製品生産量または総商品販売量をまとめることで、環境へ負荷をかける製 品・商品を把握し、環境負荷の削減に取り組んでいる。
  • ・リサイクル―生産工程から発生する金属屑、紙屑、廃液、汚泥等の回収・再利用のための 設備やラインを設け、活用している。
  • ・大気汚染―大気汚染について、法令による基準より厳しい自主管理基準を設定し、その遵守に努めている。
  • ・悪臭・騒音―悪臭防止のため排出口の位置等の配慮を行っている。
  • ・緑化―敷地内、壁面、屋上等の緑化を行っている(大気浄化、都市気象の緩和にも資する)。
  • ・環境配慮―環境負荷の少ない建築材の使用、建築材の使用合理化等(合板型枠等の木材の使用合理化、高炉セメント、エコセメント、再生素材の積極的使用等)を依頼している
  • ・建築物―建築物の老朽化や運用の診断を行い、改善や環境保全設備の見直しを行っている。
  • ・災害―災害に遭遇した場合でも事業を復旧し、継続するための計画や準備がある。
  • ・地域貢献―組織として社会貢献活動を行っている。

ゴール12:持続可能な生産消費形態を確保する

  • ・廃棄物の発生抑制―品質劣化等による不良在庫を減らすため、在庫数量の適正化等在庫管理を徹底している。
  • ・生産―総製品生産量または総商品販売量をまとめることで、環境へ負荷をかける製品・商品を把握し、環境負荷の削減に取り組んでいる。
  • ・省資源―打合せや会議の資料等については、ホワイトボードやプロジェクターの利用により、ペーパーレス化に取り組んでいる。
  • ・環境配慮―自社製品及び社外から購入する部品等について、想定される環境負荷のチェックリストを作成している。
  • ・リサイクル―回収した資源ごみがリサイクルされるよう確認している(委託業者等に対して)。
  • ・地域貢献―地産地消の推進に取り組む。

ゴール13気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる

  • ・排気ガス―社用車について、ハイブリッド車や低燃費車、低排出ガス認定車、電気自動車、天然ガス自動車等の低公害車への切り換えに取り組んでいる。
  • ・適応―災害に遭遇した場合でも事業を復旧し、継続するための計画や準備がある。

ゴール14:持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する

  • ・調達―原材料の生産や採掘が、現地の生物多様性に悪影響を与えるものではないか、先住民の権利は尊重されているか等についての情報を得ている。
  • ・排水―排水が閉鎖性水域(湖、内湾等)に流入する場合は、窒素及び燐の除去対策を講じている。

ゴール15:陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、 砂漠化への対処、並びに土地の劣化・回復及び生物多様性の損失を阻止する

  • ・資源利用―木材の調達にあたり、跡地の緑化、植林、環境修復が適切に行われていることに配慮したり、または跡地緑化等を考慮したりしている。
  • ・生物多様性―事業活動が生物多様性に与える影響を公表している。
  • ・環境配慮―周辺の自然環境(動植物等)への影響を最小限に抑える、もしくは修復する 等環境に配慮した施工計画の提案を依頼している。

ゴール16:持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、全ての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する

・防犯―安心のまちづくり(防犯活動への協力)に取り組む

ゴール 17:持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップ を活性化する

・国際協力―国際交流の推進(外国人のインターンシップ受け入れ)に取り組む

SDGs17の目標達成に向けての取り組み

SDGsの17のゴールは国連で採択されたものですが、各ゴールの項目をみていくと、自社に当てはまるものが明記されていたのではないでしょうか。SDGsは、社会が抱える課題が包括的に網羅されており、企業にとってはリスクとチャンスに気付くためのツールにもなります。

また、SDGs が関係するのはグローバルな取組だけではありません。企業が⾏う事業そのものや普段から取り組んでいる節電、節⽔、社員の福利厚⽣など、行動や活動すべてが SDGs とつながっていきます。SDGs を掲げた企業経営によって、自社が持続可能な企業に発展するよう一緒に考えていきませんか。

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