基礎から学ぶチャットボットの作り方
最終更新日:2020年12月16日
チャットボットは、webサイトでのよくある質問の回答や社内の問い合わせ対応など、さまざまなシーンで活用さています。これからチャットボットを活用したい企業は、どのように作ればいいのか知りたいことでしょう。チャットボットの作り方は「自社開発」と「作成ツール」の2種類あります。それぞれの作り方について説明します。
自社開発
自社でチャットボットを開発する場合、高いプログラミング技術が求められます。高い能力を持つ社員を自社にいることが条件となります。自社で仕様を決めて、プログラミング部分を外部へ委託する方法もありますが、開発予算や人件費を含めて検討しなければなりません。 自社開発はコストがかかりますが、独自性のあるチャットボットを設置することができます。
作成ツールを使用する
現在、チャットボット導入の際にはチャットボット作成ツールを使うことが一般的です。 チャットボットの普及とともにツールも多様性が増しており、作成者のニーズに合わせてサービスや機能からツールを選択することができます。
作成ツールがあれば、専門的知識を必要とせずにチャットボットを作成できます。ツールごとにチャットボットの種類や機能、サービスが異なるため、しっかり検討を重ねて自社に最適なツールを選びましょう。
チャットボット作成ツールの選び方
チャットボット作成ツールにはさまざまな種類が存在します。種類・機能・サービス内容など、ツールの特徴を踏まえての選定が重要になります。ツール選定のポイントを紹介します。
チャットボットの作成しやすさで選ぶ
テンプレートがあらかじめ用意され、プログラミング不要で、ツール画面で選択しながら簡単に設置できる作成ツールがあります。チャットボットは導入後も精度を上げるためにこまめに修正する必要があります。
チャットボット導入時だけでなく、導入後の修正作業の手間や流れなどの作成しやすさも確認しましょう。作成手順などはツールによって異なりますが、トライアルできるものがほとんどですので、事前に操作感を確認することがおすすめします。
機能で選ぶ
チャットボットは「ルールベース型」か「AI型」のそれぞれに機能や特徴があります。自社の利用場面によって選択する機能は異なります。作成ツールはそれぞれの機能に合わせています。ふさわしいツールを選択するためには、事前に自社のチャットボット利用目的を明確に定めておく必要があります。
サポートで選ぶ
チャットボット導入後にも効果検証を続け、修正をこまめにしなければ精度は上がりません。自社でどの程度まで運用負荷が可能かといった面から考え、ツールのサポート体制を確認しておきましょう。
トライアル期間の問い合わせで、サポートの充実度や担当者からのレスポンスの早さを見ておけば、導入後にも安心してツールを利用できます。
チャットボットの作り方の流れ
①課題を洗い出す
現時点での業務の課題を洗い出し、チャットボットがどこに必要か確認しましょう。 一連の業務の中でどこまでをチャットボットに任せ、どこから有人対応に切り替えるかといった検討をします。重ねてルートを構築するうち、おのずとチャットボットの規模や経費、機能を絞り込むことができます。
②ユーザーのニーズ情報を収集する
現場にヒアリングを行い、ユーザーからどのような問い合わせが多くあり、そしてユーザーはどのような回答を求めているのかを把握しておきましょう。
ユーザーのニーズに沿わないシナリオの場合、望む回答が得られなかったユーザーは離脱してしまい、その後のチャットボット利用率も下がってしまいます。
ユーザーのニーズに沿った内容であれば、導入効果はより高まります。そのためにも、事前にニーズ情報の収集・分析は欠かせません。
③ニーズを反映させたシナリオ作成
ルールベース型、AI型のどちらもチャットボットを利用する場合はシナリオの設計が必要になります。ユーザーのニーズと、これまでに使用してきた業務マニュアルや想定問答集からシナリオ項目を設定します。ユーザーを簡潔なルートで回答へ導くために、要点を押さえたわかりやすい選択肢を設置するようにしましょう。
④チャットボットの動作確認
シナリオを設定したら、チャットボットが想定通りに動くか確認しましょう。
- ・入力しやすい
- ・回答まで簡潔に進める
- ・わかりにくいルートが発生しない
- ・途中でシナリオが止まらない
以上を踏まえ、予想外の動きをしてしまわないか、必ず複数人で重ねてのチェックをおすすめします。
シナリオ作成のポイントとは
導入目的を明確にする
チャットボットを導入するにあたり、自社においてどの面で効果を上げたいのか、目的を明確にしておく必要があります。
- ・問い合わせ件数の減少
- ・オペレーターの負担軽減
- ・顧客接点の増加
- ・成約率の向上
上記のそれぞれの目的によって、最適なチャットボットは異なってきます。 目的を明確にしていくことによって、必要なチャットボットの機能が絞り込め、シナリオのルートもはっきりします。
チャットボットの対応範囲を決める
自然な会話がこなせるようになってきたとはいえ、チャットボットですべての問い合わせに対応できるわけではありません。シナリオのどこまでをチャットボットに対応させるのか、どこから有人対応にするのか、範囲を決めておく必要があります。ユーザーのストレスにならないよう、チャットボットから有人対応へのスムーズな切り替えが求められます。
チャットボットに広い範囲で対応させたい場合、そのぶん工数とコストがかかりますし、シナリオも増えます。逆に有人対応の範囲を多くすると人件費を考えねばなりません。その兼ね合いを考慮して、対応範囲を設定するとよいでしょう。
シナリオの選択肢は増やしすぎない
シナリオは可能な限り簡潔にまとめ、ユーザーにわかりやすいものを準備しておくべきです。 「回答にたどり着くための選択肢が多い」「専門用語でわかりにくい」といったことがあると、ユーザーは疲弊してチャットボットから離脱してしまいます。 わかりやすくユーザーを誘導するシナリオはチャットボットにおいて非常に重要です。
導入後もこまめにチェックし、改善点が見つかった場合はすみやかに修正を行います。精度と満足度の高いチャットボットにするには、PDCAを実施することが必要です。
チャットボット作成導入後の運用について
チャットボット設置場所や設置ページの確認
設置場所がわかりにくいとユーザーの不満を招いてしまいます。設置後にはチャットボットの視認性を複数人で確認しましょう。わかりやすい場所に設置されているか、Webサイト情報などの邪魔をしてないか、また、気軽に質問できる親しみやすいチャットボットか確認します。
ユーザーに合ったシナリオかチェック
運用開始後は、チャットボットが答えられなかった質問を定期的にチェックし、シナリオを見直していく必要があります。
ユーザーに適切な回答を返せるよう、効果検証、見直し、修正といった改善を繰り返して精度を上げます。スムーズにチェックと修正を行うために、導入前から運用体制をあらかじめ構築しておくとよいでしょう。
チャットボットの作り方まとめ
自社に最適なチャットボットを作り、効果的に運用するためには事前の準備が重要です。
- ・導入したい業務ルートの洗い出し
- ・現場やユーザーのヒアリング
- ・予算・人員の確認
- ・導入後の管理体制の構築
など、事前準備と体制を整えておけば、自社に最適なツール選定もスムーズに進みます。
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