そもそも…DX(ディーエックス)ってなぁに?
最終更新日:2023年12月13日
1.DX(デジタルトランスフォーメーション)とは?
DXは、デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)の略です。
※「DT」ではなく「DX」と表記されるのは、英語圏では交差するという意味を持つ「trans」を「X」と略すことがあるためといわれています。
DXとは、進化したIT技術を浸透させることで、人々の生活をより良いものへと変革させるという概念のことです。
2.もう少し深堀してみましょう! ~具体的な考え方~
DXとは?と問われると、一般的に…「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」と言われています。
DXを簡単に言うとデジタル技術によって経営を抜本的に変革するという事になります。
では、「経営を抜本的に改革する」というのはどういうことか?下の図で考えてみましょう。
まず、企業の経営は、経営→事業→業務→作業という階層から成り立っていると言えます。経営者がいて、事業部長がいて、業務主任がいて、作業の担当者がいる、と考えると解りやすいですね。
「経営・事業」は経営側の動きであり、「業務・作業」は現場の動きです。
DXの目的は?と聞くと「業務効率化」という答えをよく耳にしますが、それは今までの「IT化」の領域であり、DXの流れの中でも「デジタイゼーション(情報デジタル化)」や「デジタライゼーション(業務デジタル化)」といった、DX達成までの途中段階に過ぎません。
「経営・事業」の部分をデジタル技術の活用によって抜本的に変革する取組がDXということになります。
※1DX(デジタルトランスフォーメーション)
企業が外部環境の劇的な変化に対応しつつ…(中略)…価値を創出し、競争上の優位性を確立すること。
※2業務デジタル化(デジタライゼーション)
組織のビジネスモデルを一新し、顧客などにサービスの提供のより良い方法を模索すること。
※3情報デジタル化(デジタイゼーション)
既存の紙のプロセスを自動化するなど、物質的な情報をデジタル形式に変換すること。
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日常的な業務の中で例を挙げると…
「業務・作業」の段階で現場からリアルタイムでデータを吸い上げ、月報から日報、日報から速報という形で経営判断のスピードを速くする。これらのデータを基に組織体制の改革などを行い、会社全体を徹底的に攻めの体制に変えていく、などはDXの一つの姿と言えます。
3.デジタル化とDXの違い ~DX導入事例~
デジタル化とDXの概念は同じようなものとして捉えられがちですが、両者には明確な違いがあります。業務効率化を目的とした「デジタル化」
企業の競争力向上を目的とした「DX」
デジタル化とは、現在の業務を自動化・システム化し、業務効率化や生産性の向上を目的としています。これに対し、DXはデジタル技術でビジネスモデルそのものを変革して新たな価値を生み出し、企業の競争力を向上することを目的としています。同じようなものとしてとらえられがちですが、目的が異なります。
以下を例に、デジタル化とDXについて説明します。
事例)近所で評判の島野菜をふんだんに使ったカフェで、満席のランチタイムに、ホールスタッフが食事を配膳したところ、お客様から「頼んだメニューと違う!」とクレームが発生した。
このように、デジタル化とDXでは、課題の着目点から導入ツール、ありたい姿まで異なることがわかります。
DXを実現するために、デジタル化は欠かせないプロセスです。
つまり…
デジタル化のその先に、デジタル技術によって経営を抜本的に変革するDXがあるのです。
4.じゃあ、DXってどう取り組めばいいの?
DXには、これといった決まりがあるわけではなく、企業によってさまざまなDXへの理想や目標があるため、単に「このツールを導入すればいい!」ということではありません。次に示す「DXの不定形性」「DXの無限性」「DXの二面性」を念頭に、自社なりのDXを考える必要があります。
それが、DXは経営変革と切っても切り離せないということなのです。
DXを推進するために大切なのは…
1.自社の現状を把握し、課題を整理すること
2.DXの目的を明確にすること
3.DXを推進するための体制を作ること
デジタル化で、目的のツール等を導入したところで、DXが推進できた!と、勘違いされる方も多いですが…
自社の課題があり、その課題の解決策の1つとしてDXがあるのです!
DX化を推進することで、事業の抜本的な変革につながっていくのです。
DXを推進するための原動力になるのは、まず企業の「核心能力(コアコンピタンス)」の向上意欲です。
次にもっと収益を上げたい。会社を発展させたいという「収益意欲」です。
そして、このままではいけないという「危機意識」です。
「核心能力」と「収益意欲」が重なるところには、貴社の「強みの増強」があります。
「核心能力」と「危機意識」が重なるところには、貴社の「弱みの克服」があります。
「収益意欲」と「危機意識」が重なるところには、「機会の掌握」と「脅威の排除」があります。
これって何ですか?
そう、SWOT分析です!
この図を見ても、DXとは経営戦略そのものであると言えますね。
5.私たちの身近にも、「DX」の取り組みがあります!
■DX事例1:遠隔注文サービス某ファストフード店などの、モバイルオーダーが代表的で、実際に使ったことがある人も多いのではないでしょうか。
スマートフォンなどを使って遠隔で商品を注文できるようになっており、対面でのやり取りがなく、待ち時間の短縮につながり、顧客満足度向上につながっています。
企業側にとっては顧客データの収集ができ、販促手段として使えます。企業と顧客の双方にとって利用価値が高いといえます。
■DX事例2:無人レジ
コンビニやスーパーなどでよく見かけるセルフレジもDXのひとつです。
無人レジの導入で深夜の時間帯でも営業が可能になります。また、深夜帯の利用が多いユーザーにアプローチすることができ、売上アップにもつながります。人員不足解消や人件費削減といった課題を解決するものとして注目されています。
■DX事例3:食品配達サービス
今や誰もが手軽に利用できる、たくさんある出前サイトも、DXのひとつです。
出前といえば店に電話やFAXで注文して届けてもらうかたちが一般的でしたが、DXの進んだ食品配達サービスの場合、スマートフォンからアプリなどを利用し、ラインナップにある店舗・商品のなかから好きなものを選択し、注文することができます。また、注文だけでなく、決済もアプリやブラウザ内で完結するため、ユーザーは届いた商品を受け取るだけという手軽さです。
■DX事例4:車両手配サービス
車両手配サービスとは、利用者がスマートフォンアプリを使って、利用したいときにいつでもタクシーを好きな場所まで呼べるサービスです。正確な位置情報の共有が可能となり、目的地までの経路説明などを省略できることも魅力のひとつです。また、決済もアプリやブラウザ内で完結することができます。
■DX事例5:サブスク
月額制動画配信サービスや音楽配信サービスといったサブスクリプションもDXの身近な例です。
ユーザーは月額料金を支払うことで、プラットフォーム内にアップされている動画や音楽をいつでもどこでも、自由に視聴できます。
これまではレンタル店でDVDやCDを借りることが一般的でしたが、サブスクの配信サービスの登場で人々の生活スタイルが大きく変わりました。
私たちの身近なところにも、たくさんの「DX」があふれています!
そろそろ本気でDX!はじめてみませんか?
6.何から手をつけたらいいのだろう?とお困りのみなさまへ
最後までお読みいただきありがとうございました。そもそもDXってなぁに?という疑問は解消できましたでしょうか?
いざ!DXに取り組みたいと思っても、何から手をつけたらいいのだろう?とお困りのみなさまへ、ISCOより支援メニューのご紹介です。
以下の支援メニューは全て無料です。DX推進にお困りの方は是非ISCOへご相談ください。
1.DX相談窓口の設置
DXに向けた計画や体制作りなどについて幅広くご相談いただけます。
DXに関心はあるが、具体的にどう進めていけばよいのかなど、
沖縄産業支援センター内にDX相談窓口を常設しておりますのでご利用ください。
【相談窓口】
〒901-0152
沖縄県那覇市小禄1831番地1
沖縄産業支援センター505-2号室
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2.IT企業とのマッチング支援
DX推進にあたって連携先となる県内IT企業とのマッチングをサポートします。
まずはお気軽にご相談ください。事前予約いただけますと、面談日程を調整させていただきます。
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3.DX計画策定支援 専門家派遣
企業の課題や今後のビジネスの方向性等を踏まえ、専門家とともにDX推進に向けた計画の策定を支援します。
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4.沖縄DX促進支援補助金
データとデジタル技術を活用したビジネスモデル変革を図る県内企業・団体向けの補助金です。
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☆★☆支援に関するお問合せ☆★☆
一般財団法人沖縄ITイノベーション戦略センター(ISCO)
沖縄DX促進支援事業運営事務局
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〒901-0152 沖縄県那覇市小禄1831番地1 沖縄産業支援センター505-2号室