RPA導入効果と自動化が必要な理由とは?

最終更新日:2020年11月03日

近年、バックオフィス業務を自動化するソフトウェアRPAが注目されています。 RPAを導入することによってホワイトカラー業務の負担が大幅に軽減され、業務効率化や労働時間の短縮に繋がります。RPAは、企業にとって急務とされる『働き方改革』推進の助けとなるツールです。 では、RPAを導入することによって具体的にどのような効果が望めるのでしょうか。

RPA効果とは「仮想労働者」を雇うこと

RPAとは「Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)」の略で、ホワイトカラーのオフィス業務を自動化するツールのことです。 PCを利用したオフィスの定型業務は、単純で量のある作業でも人力で処理をしてきました。それをRPAの専用ツールを利用することにより、自動的な処理が可能になりました。

RPAは定期的に同じ作業を求められるルーチンワークや、手順フローがルール化されている業務の処理を得意とします。24時間365日働くことが可能で、ミスもなく、人よりも速く処理をこなせるため、「デジタルレイバー(Digital Labor)」や「仮想知的労働者」とも呼ばれ、業務の一翼を担っています。

業務の自動化にはいくつか方法があります。

オフィス業務の自動化ときくと、マクロ処理やAI(人工知能)などがよく挙がります。しかし 、RPAとマクロ処理、AIは別物なのです。それぞれのツールの違いについて説明します。

RPAとマクロ・VBAの違いとは

入力した項目を自動処理するものといえば、Excelのマクロ機能が有名です。RPAとマクロとでは、処理のできる範囲が異なります。

マクロはデータからグラフを作成し、マイクロソフト製品を連携させて処理を自動化させることができます。マクロの利用にはVBA(Microsoft Visual Basic)というプログラム言語の知識が必要になるのです。RPAは多くのアプリケーションとの連携が可能なうえ、VBAというプログラムの専門知識は必要ありません。

RPAとAIの違いとは

AIとは、「Artificial Intelligence」の略で、人工知能を意味しています。与えられたデータに基づいて法則を自動化し、主体的に判断を行うことができるようになる「機械学習」の性能を持っており、場面に応じて画像解析や言語処理を行い、最適な判断ルールを自ら構築していきます。

RPAはプログラムされた定型的な業務の自動化を行うシステムですので、データに基づいた作業を得意とします。

RPAとマクロ処理、AIはそれぞれに適した処理業務があります。業務内容、規模やコストから最適な方法を選ぶか、もしくは併用するとよいでしょう。

総務省が定義するRPAの3つのクラスとは

RPAには三段階の自動化レベルがあるとされています。現在のRPAの多くは「クラス1」というレベルで定型業務に対応しています。次期レベルの「クラス2」は、AIと連携して非定型業務でも一部は自動化されます。「クラス3」は、より高度なAIと連携することで、業務プロセスの分析や改善だけでなく意思決定までを自動化できます。

引用元:総務省|情報通信統計データベース|RPA(働き方改革:業務自動化による生産性向上) https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/02tsushin02_04000043.html

自動化レベルを順にあげていきましょう。

クラス1 RPA

初期段階のRPAは、プログラムされた「定型業務の自動化」を目的としています。ルール化された通り、忠実に処理する一般的なRPAで実装しやすい点が特徴です。

クラス2 EPA

EPA(Enhanced Process Automation) RPAを一段階強化したものがEPAです。RPAはルール化されたものしか処理できず、状況によって分析や判断を必要とする業務には向いていません。その欠点をAIで補ったEPAなら、定型的でない業務も自動で処理が行えるようになります。

クラス3 CA

CA (Cognitive Automation)はより高度に自律化されたRPAです。機械学習からプロセスを分析し自ら新しいアルゴリズムを作り出し、改善・意志決定まで自動で行います。 発展途上にあるRPAは、AIとほぼ同じ機能を持つCAに向け、さらなる開発が進んでいます。

RPA導入の4つの効果とは

RPAを導入することによってどのような効果が得られるのでしょうか。主な効果をご説明します。

手作業削減による業務効率化

RPAはホワイトカラー業務に必須の「定型業務の処理」を得意とします。定期的かつ大量に入力しなくてはならない業務も、RPAなら人間とは比較にならない速度で、自動的に処理が行われます。

人為的ミスの削減

どんなに慎重に処理を行っても、ヒューマンエラーは起こりえます。その発生の可能性を含めて業務結果は考慮せねばなりません。ロボットはプログラムされたルールに従って処理をするので、人為的ミスはありません。

生産性向上

時間のかかっていた定型業務はロボットによる自動化で大幅に時間が短縮されます。これまで時間を取られていた業務から、社員は「思考」や「発想」を必要とするクリエイティブな業務に集中することができます。ロボットと人間との業務分担により、生産性の向上が期待できます。

人員コスト削減

人員を一人増やすだけでもさまざまな準備やコストが必要になります。準備にかかる業務が定型業務で単純な処理なら、RPAの導入で人件費を抑えることが可能です。人件費(給料)はかかりませんが、ライセンス料やメンテナンスといった管理費は発生します。RPAは人では及ばない速度で、大量に業務を自動処理し、24時間365日稼働します。RPAのメリットを考えれば、人員コストの削減に有効なツールと言えます。

RPA導入で効果を上げるポイント

スモールスタートから進めるRPA化

RPAを導入する際、初めは範囲を小規模に限定して試験的にスタートすることをお勧めします。いきなり広範囲の業務を変更すると混乱が生じる可能性が高く、自動化が軌道に乗らなかった場合にハイリスクとなってしまいます。

まずは、RPA化が最適と思われる小規模な範囲の業務から取り入れ、周囲の関係者が確認しやすい成果を得て、段階的に運用を増やしていくとよいでしょう。

RPA導入後の運用フローの作成

RPAを導入し自動化を進めたら、それで終了ではありません。RPAの運用そのものは目的ではなく、RPAの運用による効果が生まれることが大事です。導入後によりよくRPAを活用していくために、運用フローを構築しておくことが必要です。

自動化前の数値から達成度を算出し、どの程度効率化を成しえたか明確にし、定期的に判断するべきです。

RPAの運用には現場との連携が必須です。RPAの機能を理解している開発者側と、業務を熟知している現場との両チームで、運用上で改善点がないか確認しあうことが必要です。

効果検証の実施

RPA導入後は、効果検証をする必要があります。RPA導入の準備段階から測定計画を立てておけば、自動化によってどのような効果があったのか、RPAによって従業員の負担がどの程度軽減されたのかが明確になります。

正確な測定をしようとすると、効果検証の範囲をどこまで広げて比較するべきかわからなくなります。あらかじめ費用対効果を検証する項目を整理しておくことが大事です。

  • ・RPAの自動化によってどのくらいコスト削減ができるか
  • ・自動化によって創出した時間をどのように活用できるか
  • ・従業員のパフォーマンスの変化

数字としてあらわれなくても、従業員のモチベ―ションに影響している可能性があります。残業時間の削減や単純作業の精神的負担から解放され、業務時間を有効に活用できることで業務の質が向上することにも繋がります。社員満足度調査などを指標にして、費用対効果を検証するとよいでしょう。

RPAが必要とされる理由とは

これから少子高齢化が進み、労働人口が減少すると予想されています。労働人口を補うために仮想知的労働者と呼ばれるRPAが推進されています。他にも企業が抱える問題や課題について説明していきます。

少子高齢化社会による人材不足

2020年の日本の高齢化率は28.7%であり、超高齢社会に該当しています。少子高齢化は進み続けており、労働人口はさらに貴重なものへとなっていくでしょう。

人材不足が深刻化するなか、RPAは24時間365日、昼夜も問わず疲れることもなく稼働することが可能なため、大きな手助けとなります。定型業務やルーチンワークといったRPAに適した業務は自動化させ、人間はより思考力を求められる業務に集中し生産性を上げることを考えなければいけません。

ITによる生産性の向上

生産性の向上を図るうえで、ITの存在は欠かせません。企業の抱える問題やニーズはITで解決できる時代となっており、そしてITの導入が進むほどRPAを活用できる業務範囲が増えることになります。

日本企業のIT利用にはまだ改善の余地が残されています。今後、生産性の向上を目指すにはITをいかに有効活用していくかが企業の課題となっているのです。

働き方改革の推進

長時間労働の解消や格差是正、ニーズに合わせた働きやすい環境など、労働者にとって「働きやすい環境づくり」が求められています。RPAの導入で業務効率化を進めることによって時間に余裕が生まれ、長時間労働の改善に繋がります。

定型業務をRPAが処理することで、人は本来すべきコア業務に集中できるようになります。 このように従業員の負担が軽減されることで、それぞれのライフスタイルに合った働き方・勤務体系が組みやすくなります。RPAによる自動化は働き方改革への足掛かりとなります。

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