IoTと関連性の高い技術とは?

最終更新日:2021年01月01日

IT、 ICT、IoTそれぞれの技術についての説明

IoTと類似した言葉に、IT、ICTがあります。2つの言葉の持つ意味と、IoTとの違いをここで説明します。

IT

ITとは、「Information Technology」の略で、日本語では「情報技術」と訳されます。コンピューター機器やコンピューター機器に関わるソフトウェア、インターネットなど、「情報技術」を表す言葉としてITが使われています。

ICT

ICTとは、「Information and Communication Technology」の略で、日本語では「情報通信技術」や「情報伝達技術」などと訳されます。ICTは、ITよりインターネットなどの通信技術を使うこと、通信技術を活用して人と人をつなげていくことに重きを置いた使い方をされます。また、ITとITCは同じ意味の言葉として語られることも多いのですが、近年、ITよりICTという言葉が世界的に多く使われるようになっています。

IoT

IoTは、「Internet of Things」の略で、日本語でモノのインターネットと訳される通り、さまざまな「モノ」をインターネットに接続し、今までにない新しい価値を生み出すための技術として登場しました。IoTの概念は「ユビキタス」としてかなり以前から存在していました。技術の進歩と共に、センサーやインターネット接続機器などが小型軽量化し、安価で提供できるようになったことで、ユビキタスがIoTとなって現実化し普及したのです。

IoTとM2M

IoTと同様に、最近よく耳にするようになった言葉にM2Mがあります。M2Mとは Machine to Machine(マシーンツーマシーン)の略で機械同士が通信を行う技術のことです。M2Mは機械同士の通信に、インターネットを介するか否かは関係なく、IoTはインターネットを介して「モノ」が通信し情報収集、情報共有、分析などを行うという違いがあります。

M2Mの技術は工業、農業、建築業、医療などさまざまなところで活用され、生かされています。

M2Mは、機械と機械が通信することを指しインターネットを介しているかどうかは、問われませんが、M2MとIoTは密接につながっており、M2Mの技術が発展したからこそ IoTも進化し、私たちの生活に役立っているのです。

IoTに関わる通信技術とは

IoTにはさまざまな通信技術が使われています。ここではそれらの技術について説明していきます。

NFC

NFCとは、「Near Field Communication」の略です。日本語で「近距離無線通信」と訳される近距離無線通信技術の国際標準規格のことです。NFCが搭載されている機器であれば機器同士が近くにあるだけで、それらの機器の認証ができ、無線通信ができる技術です。スマートフォンやタブレット端末に多く採用され、電子決済の機能などに使われています。

NFCに対応している機器には、Forum, Inc.の米国およびその他の国における商標、あるいは登録商標のNマークが付けられます。NFCが搭載されている機器は、Nマークが付いている所からNFCが検出されます。

FeliCa

FeliCaは、日本の会社で開発された、かざすだけで高速にデータの送受信ができるカード技術方式です。駅の改札口、バスの料金支払いや定期券に使うICカード、コンビニエンスストアで支払いに使う電子マネーなど、毎日の暮らしに欠かせない技術です。

1枚のカードに多数の機能があり支払いだけではなく、クーポン使用、ポイント貯蓄などさまざまな用途に使えます。

FeliCaは、カードだけではなく、スマートフォン、スマートウォッチなど、いろいろな形のものに使われています。また、社員証などのセキュリティーに関連するIDカードとしても活用されています。

Bluetooth

Bluetoothは無線通信の国際基準の規格の一つです。IoTには、さまざまなBluetooth の技術が採用された機器が使われています。Bluetoothに対応した機器同士はケーブルを使わずに接続できます。1999年にBluetooth1.0が発表され、2019年に発表された5.1が現在の最新バージョンです。バージョンが進むにつれて、当初はPCのマウスやキーボード、プリンタなどのPC周りの機器に使用されていましたが、今はそれ以外にも、スマートスピーカー、ワイヤレスヘッドホン、ワイヤレスイヤホン、リモコンまで、Bluetooth規格の機器が日常的に使われています。

BluetoothとBLE

Bluetoothは、バージョン1.0から3.0までの「クラシック」と、4.0以降に組み込まれた「LE(Low Energy)と呼ばれる2つの規格があり、それぞれに互換性はありません。ただし、規格が異なる2つのBluetoothが混在している機器もあり、「クラシック」「両用タイプ」「LEのみ」がロゴで区別できるようになっています。

特に、「LE」が組み込まれたBluetoothをBLE(Bluetooth Low Energy)と呼びます。 BLEは4.0から省電力機能を搭載し、4.2で高速化、さらに5.0で4.0の2倍の速度になり、通信範囲は4倍、通信容量は8倍に増加しました。

BLEになり大幅に省電力、かつ、省コストの通信が可能になったことで、通信機器の小型化、高性能化が進み、IoTの技術向上にも大いに貢献しました。

IoTの進化に影響を与えたメッシュネットワークとBLE

Bluetooth が5.0にバージョンアップし、「メッシュネットワーク」と呼ばれる機能が追加されたことは、IoTの進化に大きな影響をもたらしました。

メッシュネットワークはBluetoothに接続された機器同士がつながり合い通信することを可能にする機能です。Bluetooth5,0搭載の家電機器同士であればそれぞれの機能を使って統合的にできることが増えるのです。

Wi-Fi

Wi-Fiとは、無線LANの登録商標で、Wireless Fidelity(ワイヤレス フィデリティ)の略です。「ワイファイ」と読み、ケーブルを使わない無線LANの規格の一つです。無線LANにはさまざまな通信方式がありますが、無線でつなげたい機器同士が、同じ規格で互換性がないと使えません。

そのため、同じ規格の機械と分かるように、アメリカに本拠地を置く、Wi-Fi Alliance(ワイファイ アライアンス)という業界団体が、国際標準規格のIEEE802.11規格を使用した機器同士として、接続できることを示すために、Wi-Fiを登録商標としました。

無線LANの機器のパッケージや、カタログなどにWi-Fiのロゴマークや、IEEE802.11 対応と記載されていれば、Wi-Fi規格が使われているということになります。つなげて使いたい機器同士にこのマークが付いていれば、互換性があり使えるとわかるのです。

BluetoothとWi-Fiの違い

BluetoothもWi-Fiも無線でつなげるための規格ですが、それぞれに違いがあります。 Bluetoothはそもそも、PCと近くに置いて使う周辺機器の無線接続のために使われ始めた規格です。PCとマウスやキーボード、スマートフォンとヘッドホンなど、通常はごく近距離で利用されます。そのため、Bluetoothの通信可能な距離は最長で10m程度までです。また、通信速度は24Mbpsと速くはありません。しかし、軽量で電力消費も少ないため、近距離同士で使える機器に採用されている規格です。

一方、Wi-Fiは、通信可能な距離が50mから100mと、遠くまで通信ができます。Wi-Fiの最新規格である11acでは6.9Gbpsの高速通信が可能で、無線のLAN環境で、データ量多くても速く通信ができます。ただし電力消費が多く、Wi-Fiルーターという無線でインターネット接続ができる機器も必要になります。しかし、Wi-Fiルーターが家にあれば、寝室、リビンク、仕事部屋など別の場所に設置してある複数台のPCをLANケーブル無しでインターネットにつなげることができます。

メッシュネットワークとWi-Fi

メッシュネットワークはWi-Fiにも活用されている規格で、最新トレンドとして話題になりました。Googleもメッシュネットワークが採用されたWi-Fiを発表しています。

今までWi-Fiルーターから遠いところにある機器は電波が弱くなっていましたが、メッシュネットワークの場合、1台のWi-Fiルーターがあれば、ルーターにつながっている複数の機器それぞれがメッシュネットワークでつながり電波が届きにくい場所でも強い電波が受信しやすくなりました。

IoTとワイヤレス通信の未来

これからもBluetoothやWi-Fiなどのワイヤレス機器が進化し、インターネット接続は、低価格、高速、高機能、広範囲での使用が可能になっていくと予想されます。日本でも2020年3 月から各キャリアで5G(第五世代移動通信システム)の提供が始まりました。それも追い風になり、今はまだIoT化されていない分野でも、アイデア次第で新しい価値を生み出すチャンスが広がっていくことでしょう。